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LPガスが環境に優しいクリーンエネルギーとして注目される理由

私たちミタニが作っているエアゾール製品の噴射剤として欠かせないLPガス。そのLPガスが、環境に優しいクリーンエネルギーとして注目されているのを知っていますか?

今後、地球温暖化を中心とした環境問題への取り組みが求められていく中で、LPガスの活用が解決策の一つになる可能性があります。今回は、LPガスの基礎知識から環境に優しいと言われている理由までをまとめて解説します。


そもそもLPガスとは?

LPガスの正式名称は「Liquefied Petroleum Gas(液化石油ガス)」ですが、日本では一般的に、略称であるLPガスやLPGと呼ばれています。

LPガスはプロパンやブタンを主成分とする化石燃料で、常温かつ通常の気圧では気体として存在しています。主成分がプロパンの場合は「プロパンガス」とも呼ばれますが、この呼び方の方が耳なじみがあるという人も多いのではないでしょうか。

一般的に、LPガスは液体に変化させた状態で運搬・保管します。その理由は、液体にした方が気体の時よりも体積が小さくなり、運搬・保管の効率が良くなるためです。圧力をかけたり、冷却したりすることで簡単に液化できるのがLPガスの特徴で、液化すると体積が約1/250にまで圧縮されます。液体になったLPガスはボンベに入れられて私たちの手元に届けられ、気体に戻してから使用されることになります。


LPガスは何に使われている?

LPガスは以下に示したように、私たちの身の回りの至るところで活用されています。

・ 家庭用のガスコンロやカセットコンロ
・ ガス給湯器
・ ビルなどの業務用空調機器(ガスヒートポンプ)
・ レストランなどの業務用厨房機器
・ タクシーやトラックなどのLPガス自動車
・ 工業用エネルギー
・ 火力発電の燃料
・ エチレンやプロピレンなどの化学製品の原料
・ エアゾール製品の噴射剤


LPガスが環境に優しい5つの理由

すでに私たちの生活に欠かせない存在となっているLPガスですが、さまざまな環境問題に貢献する環境に優しいエネルギーとして、改めて注目が集まっています。最近では、2021年8月9日に公表されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書の中で、LPガスが環境に与える負荷は非常に小さいということが明らかにされました。

環境問題への取り組みは全世界共通の課題であり、今後LPガスの活用がさらに進む可能性が高まっています。では、なぜLPガスは環境に優しいと言われているのでしょうか。5つの理由に分けてご紹介します。


CO2排出量が少ない

LPガスには、石油や石炭といったほかの化石燃料に比べて燃焼時のCO2排出量が少ないという特徴があります。CO2排出係数という指標では、原油を1.00とした場合にLPガスは0.86であり、ガソリン(0.99)や灯油(0.98)などに比べて約10%も少ないことが明らかになっています。

また、LPガスは燃焼する時だけでなく、生産・輸送段階でのCO2排出量も少ないエネルギーです。たとえば、輸送段階のLPガスは液体化して体積を圧縮した状態で小さいボンベなどに入れられているので、大量のLPガスであっても効率よく輸送できます。

このように、LPガスは生産から消費までのすべての過程でCO2排出量が少ないクリーンなエネルギーとして広く認識されています。


LPガス自体がクリーン

上述したIPCCの第6次評価報告書では、LPガス自体のクリーンさがGWP(地球温暖化係数)という指標を元に明かされています。GWPとは、炭酸ガス(二酸化炭素)を基準にしてほかの温室効果ガスがどれだけ地球を温暖化させるかを表したものです。同報告書では、炭酸ガスのGWPを1とした場合に、LPガスの主成分であるプロパンのGWPは0.02、ブタンのGWPは0.006と極めて小さいことが示されました。GWPの計算方法は世界的に統一されておらず、IPCCの報告書でも毎回数値が変わるものではありますが、LPガスが地球温暖化に与える影響がごくわずかであることは明確です。


ブラックカーボンの排出量が少ない

地球温暖化を引き起こす物質は、CO2のような温室効果ガスだけではありません。ブラックカーボンと呼ばれる微粒子も、温室効果ガスに次ぐ地球温暖化の原因の一つとされています。ブラックカーボンの代表例は物質が燃焼した際に発生するススですが、LPガスはススの発生量も少ないという特徴があります。


少量で多くのエネルギーを生み出せる

LPガスの特徴の一つに、発熱量の高さがあります。たとえば、同じく環境に優しいエネルギーとして注目されている都市ガスと比較すると、LPガスは約2.2倍の熱量を持っています。つまり、同じ量のお湯を沸かす場合に、LPガスは都市ガスの半分のガス量しか消費しないということです。


酸性雨やオゾン層破壊の原因にもならない

石油や石炭を燃焼させると、酸性雨の原因となる二酸化硫黄や窒素酸化物も排出されます。しかし、LPガスはこれらの物質をほとんど排出しません。また、地球を有害な紫外線から守っているオゾン層を破壊するフロンガスの代替材料としても、LPガスはよく利用されています。かつてのエアゾール製品にはフロンガスが噴射剤として使われていましたが、今ではLPガスへの置き換えが進んでいます。


ミタニのモノづくりにも欠かせないLPガス

私たちミタニが作っているエアゾールスプレーでは、噴射剤としてLPガスを使用しています。

消臭剤や殺虫剤、日焼け止めスプレーなどに幅広く利用されているエアゾールスプレーの材料として環境に優しいLPガスを採用することで、ミタニは環境に優しいモノづくりを行っていきます。

知ってますか?エアゾールスプレー?シリーズでは、エアゾールスプレーについて紹介しています。私たちの身の回りに実はたくさんある「エアゾール」について詳しく見ていきませんか?

私たちはほかにも、再生可能エネルギーの導入やプラスチック使用量の削減、環境配慮型プラスチックの採用など、環境問題を意識したさまざまな取り組みを進めてきました。環境に優しい企業を目指す私たちの取り組みを、のぞいてみていただければ幸いです。


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