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製造業の職種・業界の種類を紹介!メーカーや工場の業務内容とは

私たちの日常生活に欠かせない製品を生み出す製造業。スマートフォンから食品、自動車まで、あらゆる商品は製造業によって支えられています。この記事では、製造業の基本から多彩な職種、業界の種類までわかりやすく解説します。転職を検討中の方や、ものづくりの世界に興味をお持ちの方は、自分に合った職種や業界を見つける参考にしてください。ものづくりの世界で自分の強みを活かし、やりがいのある仕事を見つけてみませんか?

製造業とは


製造業とは、素材を加工・組み立てして製品化し、販売する業界全体を指します。第2次産業に分類され、私たちの生活に必要な製品を生産する重要な役割を担っています。製品を扱う企業は「メーカー」と呼ばれ、取り扱う製品によって食品メーカーや自動車メーカーなどと称されます。

メーカーと製造業の違いは、メーカーが製造を担う企業を指す一方、製造業は業種全体を示す点にあります。小規模工場でも製品を作る会社はメーカーとして分類されるのです。製造業は食品から機械、電子部品まで幅広い分野を持ち、日本のGDPの約2割を占める基幹産業として経済を支えています。

主な製造業の職種


製造業では、製品が企画されてから市場に出るまでの過程で、さまざまな職種が連携しながら業務を進めています。それぞれの職種には特有の役割があり、一つの製品を完成させるためにチームとして機能しています。

製造業の職種は大きく分けると、研究開発系、設計系、生産系、品質管理系、営業系などに分類できます。各職種は相互に情報を共有しながら、より良い製品づくりを目指して協力し合う関係にあるのです。以下では、代表的な職種について詳しく解説していきます。

企画・マーケティング

・商品企画

商品企画は、新商品のアイデアや企画を生み出す職種です。市場調査や顧客ニーズの分析を基に、競合他社に勝る新奇性と十分な利益を見込める新商品の構想を練ります。
この職種では、既存の常識にとらわれない発想力と、市場を客観的に分析できる統計・データ分析スキルが重要になります。新商品開発の起点となる重要なポジションといえるでしょう。

・マーケティング

マーケティングは、製品やブランドのイメージ向上を担当する職種です。Web広告やSNS運用などを通じて製品の認知度を高め、消費者目線で製品の魅力を最大限に引き出すことが求められます。この職種では統計・データ分析スキルに加え、製品・ブランドのイメージを効果的に向上させる企画力が必要です。市場分析に基づいた効果的な戦略立案も重要な業務となっています。

設計・技術開発

・技術開発

技術開発は、新技術や特許の開発、およびその実用化を担う職種です。新素材や新製法の探求をする「基礎研究」、ビジネスへの活用法の実用化をする「応用研究」、具体的な商品への落とし込みをする「商品開発」の3段階で進行し、企業の将来を支える技術基盤を構築します。

この職種では専門分野における高度な知見と、長期的に研究を続けられる忍耐力が求められます。

・設計

設計職は、製品を実際の設計図面に落とし込む職種です。
製品の仕様・性能、使い勝手などから構想を練る「構想設計」、次に具体的な設計図に落とし込む「基本設計」、最後に製品の安全性や価格を考慮して仕様を確定し製造可能な段階まで進める「詳細設計」で設計を進めます。

この職種では製品に関する幅広い知識とCADなどの設計ツールの操作スキルが求められます。

・金型設計

金型設計は、製品の大量生産に不可欠な金型を設計する職種です。金型とは原料の金属やプラスチックを流し込み形を作るための型のことで、自動車のボディパーツやスマートフォンの筐体、エアゾール缶などに用いられます。近年は3Dプリンター技術の進化により、金型設計の方法も変化しています。
この職種では3D設計スキルと製造工程に関する幅広い知識が求められます。

関連記事:技術職とは?メーカー系など仕事内容や向いている人・必要なスキルを解説

管理・製造

・生産技術

生産技術は、工場の生産ラインの設計や改善、効率化を担当する職種です。製造現場の設備導入や生産システムの構築、工程の自動化などを通じて、より効率的な生産体制の確立を目指します。DX推進やスマートファクトリー化に伴い、需要が増している分野です。
具体的な業務としては、現状の生産工程の問題点を発見し対策を考案する課題解決力や、アナログ業務をデジタル技術で効率化するITスキルが求められます。

・生産管理

生産管理は、生産スケジュールの管理を行い、QCD(品質・コスト・納期)の最適化を図る職種です。「いつまでに、どの工場で、どの商品を、どれだけ生産するのか」を検討し、製品を遅滞なく顧客へ届けられるようコントロールします。

生産工程全般を管理し、突発的なトラブルにも対処できるマネジメントスキルと、現実的な計画を立て着実に進行させるための製造知識が求められます。

・成形/製造

成形・製造は、工場にて実際に製品を作り上げる職種です。製品の組み立て、研磨、溶接、塗装、梱包など、実際にモノを作る工程に携わります。製造業の根幹となる仕事で、自社製品を直接取り扱うため「何を作っている企業なのか」が業務内容に強く影響します。

この職種では、ルーティンワークを正確にこなし続ける集中力と、実際に体を動かして作業をこなす基礎体力が求められます。
近年は自動化やロボット導入が進んでいますが、細かな調整や最終チェックなど人の手による作業も依然として重要な役割を果たしています。

・品質管理

品質管理は、製品の品質を担保する職種です。製造された商品が規格を満たしているかをチェックし、一定の品質を確保する役割を担っています。検査手順の考案や不良品発生時の原因究明も重要な業務です。

自動車や医薬品など、製造業では人命を左右する製品も取り扱うため、小さな問題も見逃さない責任感と、将来起こり得るトラブルを予測し事前に対処するリスクマネジメント能力が求められます。

製品のクオリティを守り、企業の長期的繁栄を支える重要な役割を担うのが品質管理なのです。

営業

製造業における営業職は、新規顧客獲得や既存顧客との関係維持を担う職種です。営業には「新規営業」と「ルート営業」の2種類があり、前者は新規顧客の開拓、後者は既存顧客との関係維持を主な業務としています。

どれほど優れた製品を生産していても、購入を希望する相手がいなければビジネスとして成立しません。顧客に自社製品の魅力を伝えるためのプレゼンテーション能力と、社内の各部門と円滑なやり取りを行うためのコミュニケーション能力が求められます。
また、自社製品の技術的特性を理解し、顧客のニーズに合わせて的確に伝える能力も重要なスキルとなります。

主な製造業の業界


製造業は取り扱う製品によって様々な業界に分類されます。それぞれの業界には特有の技術や市場環境があり、職場の雰囲気や求められるスキルも異なります。転職や就職を検討する際には、自分の適性や興味に合った業界を選ぶことが大切です。

製造業の業界は大きく分けると、「基礎素材型産業」「加工組立型産業」「生活関連型産業」の3つに分類できます。基礎素材型は金属や化学素材など基礎となる素材を扱い、加工組立型は自動車や電子機器などの加工製品を製造し、生活関連型は食品や衣服など日常生活に関連する製品を作ります。

代表的な業界について詳しく解説していきます。

基礎素材型産業

鉄鋼、石油、木材、紙などの、他の産業の基礎となる素材を製造する産業のことです。主に、化学工業、金属製品、非鉄金属、パルプ・紙・紙加工品などの業種が含まれます。

金属・非鉄金属製造業

鋳造、鍛造、プレス加工などの技術を駆使して金属製品を製造する業界です。鉄鋼製品やアルミニウム、銅などの非鉄金属を加工し、様々な産業の基盤となる部品や製品を生み出しています。

エアゾールバルブ、アルミニウム缶、工業用ファスナー(ねじ、ボルト)、自動車用鋼板、銅線、貴金属加工品、建築用金具等

科学・素材製造業

この業界では、プラスチックや化学繊維、工業用化学製品など多様な素材を製造しており、合成技術や高分子化学など高度な専門知識を活かした製品開発が行われており、私たちの生活を支える基盤素材の多くを提供しています。

合成樹脂、医薬品原料、化粧品基材、工業用接着剤、高機能フィルム、塗料・コーティング材、環境配慮型素材等

加工組立型産業

一般機械、電気機械、精密機械、輸送機械など、原材料や部品を加工し、それを組み立てて製品を生産する産業を指します。

自動車・輸送機器製造業

自動車・輸送機器製造業は成形、溶接、塗装、組立という工程で製品を生産する業界です。
自動運転技術の発展により、AIやセンサー技術を持つIT企業との連携も進んでいます。市場規模が大きく雇用も多いことから、異業種からの転職も比較的受け入れられやすい業界と言えるでしょう。

自動車、バイク、船舶(旅客船、貨物船)、航空機エンジン、新幹線車両、宇宙関連機器(ロケット部品)等

電子部品・デバイス製造業

電子部品・デバイス製造業は、スマートフォンや電子機器、半導体など情報通信に関わる製品を製造する業界です。最先端の技術を活用し、私たちのライフスタイルに大きな変革をもたらす製品を生み出しています。
日本企業は特に高品質な電子部品や素材、製造装置などの分野で強みを持っており、世界のサプライチェーンで重要な役割を果たしています。

スマートフォン用半導体、スマートフォン、液晶パネル、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホン、電子回路基板、コンピュータ関連機器等

機械・設備製造業

機械・設備製造業は、産業用機械や工作機械、農業機械など、他の産業を支える機械設備を製造する業界です。
この業界の強みは、高い精度と信頼性を兼ね備えた「ものづくり」の技術力にあります。日本の機械・設備製造業は世界的にも高い評価を受けており、特に工作機械や産業用ロボットなどの分野では高いシェアを誇っています。

工作機械(マシニングセンターなど)、農業機械(トラクターなど)、産業用ロボットアーム、油圧ショベル、3Dプリンター、計測機器、搬送設備等

医薬品・医療機器製造業

医薬品・医療機器製造業は、人々の健康や命を支える製品を製造する業界です。厳格な品質管理と研究開発が特徴で、特に新薬開発は長期間とコストを要するものの、社会貢献度の高いやりがいのある仕事として知られています。
日本企業は特に高品質な医療機器や独自の創薬技術において強みを持っており、グローバル市場での存在感を高めています。

抗がん剤、糖尿病治療薬、MRI装置、人工関節、医療用マスク、ワクチン、人工臓器・人工関節等

生活関連型産業

食料、飲料、衣服、家具など、私たちの生活に必要なものを製造したり、提供したりする産業のことです。主に、食料品製造業、繊維工業、衣服製造業、家具製造業、出版・印刷業などが含まれます。

食品・飲料製造業

食品・飲料製造業は、私たちの日常生活に欠かせない食品や飲料を製造する業界です。最大の特徴は、「安全・安心」を最優先する品質管理体制と、多様な消費者ニーズへの対応力にあります。
また、食品業界は日々の食生活を支える基盤産業であるため、景気変動の影響を受けにくいという安定性も魅力です。

加工食品(レトルト、冷凍食品)、即席食品(カップ麺など)、菓子類、健康食品、乳製品、飲料、調味料等

繊維・アパレル製造業

繊維・アパレル製造業は、衣料品や繊維製品を製造する業界です。国内生産と海外生産のバランスが課題となる中、高機能繊維など付加価値の高い製品開発に力を入れています。
伝統的な繊維技術と最新のデジタル技術を融合させることで、新たな価値を創出し続けている業界といえるでしょう。

スポーツウェア、ビジネススーツ、防護服、高機能下着、インテリアファブリック、繊維素材(糸、生地)、高機能繊維製品等

木材・家具製造業

木材・家具製造業は、製材や合板、家具など木材を活用した製品を製造する業界です。自然素材への注目が高まる中、木材の持つ温かみや質感を活かした製品づくりが行われています。伝統的な技術と現代的なデザインの融合も進んでいます。

オフィス家具、システムキッチン、フローリング材、建築用木材、木製雑貨、合板・集成材、工芸品等

製造業のやりがいや向いている人


製造業で働く最大の魅力は、自分の手がけた製品が形になり、世の中で実際に使われる姿を目にできることです。設計図から実物が生まれる過程に携わる喜びや、技術を磨きながら成長できる実感は、この業界ならではのやりがいといえるでしょう。また、チームで一つの製品を完成させる一体感も大きな魅力です。

製造業に向いているのは、まず「ものづくりが好き」という特徴を持つ人です。製品の仕組みに興味を持ち、細部までこだわれる人や、責任感を持って品質を守れる人は相性が良いでしょう。集中力があり丁寧に作業できる人、ルールを守りながらも改善点を見つけられる人も、製造業で活躍できるタイプです。

未経験からでも挑戦しやすい職種もあり、研修制度が充実している企業も多いため、ものづくりの世界に興味がある方は、自分の強みを活かせる分野を探してみてください。製造業のやりがいや向いている人の詳細は以下の記事をご覧ください。

関連記事:製造業に向いている人の特徴は?求められる能力や魅力を解説

三谷バルブはエアゾール製品の製造メーカーです


製造業は単なる工場での作業だけでなく、企画・開発から品質管理、営業まで幅広い職種があり、それぞれが連携して製品を生み出しています。業界によって特色は異なりますが、いずれも日本のものづくりの強みを生かした価値創造が行われています。

三谷バルブは1956年の設立以来、エアゾール製品やディスペンサーポンプの製造に特化し、企画から販売までを一貫して行う体制を構築してきました。技術開発、デザインマーケティング、金型製作、成形・製造、品質保証などの各部門が緊密に連携することで、高品質な製品づくりを実現しています。

基礎素材型産業に分類される金属・非鉄金属製造業として、三谷バルブは高い技術力と品質管理体制で、お客様のニーズに応じた製品開発を行っています。ものづくりに情熱を持った方は、製造業のプロセス全体を理解できる環境で、自分の強みを活かせるポジションでの活躍が期待できるため、ぜひリクルートページをご覧ください。

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